純米酒の魅力 | 福屋酒店|オンラインストア|お酒の通販

2020/03/05 15:45



 当店で取り扱うお酒は、ボディがどっしりしていて、渋さなども感じるかもしれません。
ですがインパクトだけではなく、食事に寄り添うような(何か食べたくなるような)お酒です。
ひょっとすると、あまり馴染みがなく、聞いたことがないような銘柄が多いかもしれません。

ですが、生産背景を知り、そのお酒を飲めば飲むほど、
その酒を醸す蔵元の哲学が色濃く投影されていることを知り、深みにはまっていくようなお酒です。

ほとんどが、伝統的製法(生酛・山廃)で造られています。
このような製法で作られるお酒の特徴は、あえて一言でいうならば “個性”だとおもいます。

 通常、日本酒は予め精米したお米から仕込みを始めます。
よく磨いたお米を使ったお酒は、雑味成分が取り除かれキレイな酒質になりますが、
旨みとなる多様な味わい成分を失うことなります。それは同時に、お米の風土性を失うことに繋がります。
(農家さんが丹精込めて作ったお米を削るのはもったいない気もします。)
ですから、当店では、"お米を削らないお酒"を多く取り扱っております。

最近では、原料をこしらえて醸すところまでを一貫して行い(ワインのドメーヌのように)
風土性を個性としてだしていく日本酒も増えています。本来の日本酒の姿が見直されているようです。
 日本酒に限らず、身の回りのものを選ぶ時もそうではないでしょうか。
安価な量産品ではなく、実用的かつ土地の自然素材を生かしたもののほうが、
手造りだからこそのニュアンスや、素朴な温かみがあったり、無駄がなく美しかったり。
そうゆうところに魅かれていくのだとおもいます。

話を戻しますが、
お酒の個性とも言える、苦味、渋み、酸味などの ”複雑味” が残るお酒は、食中酒となれば最高です。
香りも控えめで食事は邪魔しない、どんな食卓にも馴染んでいる(和食・中華・洋食・エスニックetc)。
無理してワインのマリアージュのように合わせなくても
白いご飯や味噌汁がどんなおかずにも合うように無難に合います。

料理をより引き立てて美味しく感じさせます。温めればさらに効果は増大。
旨みを感じる舌が発達している日本人にはぴったりではないでしょうか。

変化が面白いことも特徴です。
温度帯で味わいがガラッと変わり色々な表情がみえてくる。
「日本酒度は辛口だけどお燗すると米の甘みがあるなあ」とか。
熟成させることで生まれる調和、開栓後の空気に触れた後の日々の変化。
「開けたてはまだ固いから、もう少しおいてみようかな」なんて。

色々な想像が膨らみ”探す”楽しみがある。
どんどん面白くなってくるのです。

さて、
一部ですが、福屋酒店で取扱の個性ある酒蔵の日本酒を紹介します。

●辨天娘(太田酒造場)
 まずラベルを見ると、一見同じラベルで、同じお酒に見えます。
ですが注目すべきは裏のラベル、全て「◯番娘」と表記されており米別、農家さん別、
製法別に異なるタンクで仕込んだこだわりのお酒。
「設計はしない米の個性を出し切るのみ」との蔵元の哲学がしっかり表現されています。

 

●にいだしぜんしゅ(仁井田本家)
シンプルなラベルは環境を考えてのこと。
自然米100%(無農薬・無肥料)で、米作りから酒造りまで一貫して行う酒蔵。
四段仕込みによる、甘みが特徴的で、ボリュームはあるけれど優しい味わい。
まるでご飯食べているような甘みです。

 

●杉錦(杉井酒造)
 静岡吟醸というほど吟醸造りが盛んな静岡県で、
生酛・山廃造りも行っている県内でも珍しい酒蔵です。
吟醸から熟成系まで幅広いお酒を仕込み、
多角的な新しい発想で、お酒の面白さを教えてくれるお酒を常に発信しています。
 

●(香取・五人娘)寺田本家
 発酵の面白さ、菌の世界、人間の世界の調和まで教えてくれるような酒蔵。
無農薬米はもちろんのこと、麹も酵母も蔵付きで、酒造りの行程はほとんど手作業で行っている珍しい酒蔵。
天候、気温、設計通りにいかないこともある。けれどそれこそが寺田本家の考える”自然”。
 


●日置桜(山根酒造場)
完全発酵(米をしっかり糖化させアルコールを出す)と熟成(約1、2年以上のタンク熟成)の技を感じられるお酒。
高精白のお酒でも、完全発酵と熟成により旨味を乗せてくる。
そのため、ボディは軽やか、洗練された味わいでキレの良さがある。
 


●白隠正宗(高嶋酒造)
いたって穏やかではありますがほのかな吟醸香、柔らかく飽きのこない味わい。
マニア向けでもなく潜在的なお酒飲みに向けた、いつでも変わらずに側にあるお酒。
静岡酵母NEW-5に限定しブレない”白隠正宗らしい”お酒を造り続けています。
実はとても個性あるお酒と考えています。
蔵元の哲学は、”中庸”なのかもしれません。
 

一度試していただければ、きっとこのお酒の美味しさに気づいていただけると思います。